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恒星

 星の勉強をしてから、新しく手に入れた地学の知識を使って、星を見に行きたかったのですが、天気やらなにやらでタイミングが合わずなかなか見に行けなかったのです。
 今日偶然、仕事が定時、月もなく、空気も澄んでいたので、裏山付近に行ってきました。
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 夜空に見える星は、恒星と呼ばれ核融合反応によって自ら光を放っています。基本的には、水素がヘリウムへと変化する核反応が起こっており、まさに元素が誕生しているところです。
 星には特徴が二つあります。それは明るさと、色です。
 
 明るさは等級とよばれ、夏の大三角形のうち「ベガ」を0等級の基準としています。数字が5つ上がるにつれて指数関数的に100倍暗くなっていきます。普段は、地球上から見た明るさを考えるので、見かけの等級(視等級)を使います。
 写真に写っているオリオン座の左に見える星は「シリウス」という連星で−1.5等星です。太陽以外の恒星で最も明るい星です。連星と呼ばれるのは、写真に写るシリウスAの横に、星の残骸であるシリウスBという白色矮星があるからです。シリウスBは11等級で絶対に目には見えません。
 *白色矮星:太陽程度の恒星が水素を使い切った時にガスを放出して変化する形態。高密度。

 オリオン座の上にある、バカに明るい星が良く分からなかったのですが、調べたところ木星でした。太陽系を構成する惑星で、視等級は−2.0とのこと。通りで明るいわけだ。
 
 二つ目の特徴は、色です。恒星は様々な色があり、これは恒星の表面温度に対応しています。スペクトル型とも呼ばれます。
 特徴的なのは、オリオン座を構成している「ベテルギウス」です。色がオレンジなのが分かります。オレンジは表面温温度が低い事を表しています。ベテルギウスは、赤色超巨星と呼ばれる恒星です。巨大化しており、脈動も見られる事から超新星爆発を起こす寸前と言われています。
 *赤色巨星:主系列星の次の段階。水素→ヘリウムの核融合反応が終る寸前の形態。

 
 ただの星空にもこれだけの科学が詰まっています。これも、氷山の一角ですが。。。
星はツマラナイというイメージがありましたが、なんだか天体観測の楽しみ方が分かって来た気がします。 左下の明かりは富士市内です、その奥が清水。湿度が高いせいか、あまりはっきりしませんね。
by ygrnk816 | 2014-03-06 00:00 | 地学